【ひとかきひとけりを徹底解説】元インターハイ優勝者がコツと練習方法を伝授

実は、ひとかきひとけりはスイミングスクールでは時間をかけて教えることはありません。

しかし、ひとかきひとけりは200m平泳ぎを短水路で泳ぐ場合、最大82.5m（41％）も占めるので、重要な動作です。

この記事では200m平泳ぎ元インターハイ優勝者の平泳ぎ太郎が、ライバルに差をつけるひとかきひとけりのコツを解説します。

この記事を読むと以下の3つのことが得られます。

ひとかきひとけりの正しいやり方5ステップ

この章では、以下の項目に分けて、ひとかきひとけりの正しいやり方を解説します。

ドルフィンキックを打つ

ひとかきひとけりは、まずはドルフィンキックを打ちます。

このときに、姿勢が崩れやすいので注意しましょう。

ドルフィンキックは、手のかき終わりまでであればいつ打っても失格にはなりません。

平泳ぎのルールについては以下の記事で詳しく解説しています。

ももまで水をかく

両手同時に、ももまで水をかいて、前に進みます。

一気にももまで力強く水をかくことで、より進むことができます。

ひとかきひとけりの中では、この瞬間が一番進みます。

そのため、水の抵抗をなるべく受けないように、姿勢を安定させて、0.5秒は動かないようにしましょう。

手を前に戻す

両手同時に、ももにある手を前に戻します。

ひとかきひとけりの中では、この瞬間が一番水の抵抗を受けやすいです。

そのため、水の抵抗をなるべく受けないように、手は体に沿わせて、前に戻しましょう。

平泳ぎのキックをする

手と前に戻す動作と一緒に、平泳ぎのキックをします。

手の位置が顔の前にあるタイミングで、キックすることで、より進みやすくなります。

ストリームライン姿勢になる

最後に、ストリームライン姿勢になります。

ストリームライン姿勢は、水泳において、一番水の抵抗が少ない姿勢です。

これらで得た推進力を無駄にしないために、このストリームライン姿勢でより水の抵抗が少ない姿勢をマスターしましょう。

ひとかきひとけりのコツ6選

この章では、ひとかきひとけりのコツ6選を以下の項目に分けて解説します。

ストリームライン姿勢でドルフィンキックを打つ

ドルフィンキックは、手のかき終わりまでであればいつ打っても失格にはなりません。

しかし、ひとかきひとけりが速くなるためには、ストリームライン姿勢でドルフィンキックを打つようにしましょう。

なぜなら、ストリームライン姿勢が一番水の抵抗を受けにくい姿勢だからです。

ドルフィンキックは前に進むために行う動作なので、ブレーキにならない（＝水の抵抗を受けない＝ストリームライン姿勢）姿勢で打つことが一番効率的です。

世界大会の決勝に出場する選手も、ストリームライン姿勢のままドルフィンキックを打つ選手がほとんどです。

アウトスイープをする

アウトスイープとは、手を外側に広げることです。

手で水をかき始めるときに、アウトスイープすることで、より多くの水を集めることができます。

より多くの水を、ももまで運んであげることができれば、ひとかきでより速く進むことができます。

200m平泳ぎで世界記録が出た試合でも、ひとかきひとけりの手をかき始めるときには、アウトスイープしていることが確認できます。

ひとかき後に腕を体に密着させる

ひとかき後に腕を体に密着させることで、水の抵抗をなるべく少なくできます。

水の抵抗が少ないと、より速く進むことができます。

水の抵抗を受けているかは、体を正面から見た時に体を囲む円の大きさで判断できます。

腕を体に密着させることは、体を囲む円を小さくできるので、水の抵抗が少ないと言えます。

以下の動画でも、全ての選手が腕を体に密着させていることが確認できます。

手を体に沿わせて前に戻す

手を体に沿わせて前に戻すことで、水の抵抗をなるべく少なくできます。

水の抵抗が少ないと、より速く進むことができます。

水の抵抗を受けているかは、体を正面から見た時に体を囲む円の大きさで判断できます。

手を体に沿わせて前に戻すことは、体を囲む円を小さくできるので、水の抵抗が少ないと言えます。

以下の動画でも、全ての選手が手を体に沿わせて前に戻していることが確認できます。

斜め下に向かってキックする

ひとけりのときに、斜め下に向かってキックをすることで、スムーズに水面上に浮き上がることができます。

ひとかきひとけりが上手くない人は、ひとけりのあとに真上に浮き上がってしまう場合があります。

真上に浮き上がってしまうと、水の抵抗が受けやすくなり、ブレーキになってしまいます。

そのため、斜め下にキックすることで、体が斜め上に浮き上がり、水の抵抗を受けにくい姿勢で浮き上がることができます。

3つの進むポイントで水の抵抗を受けない

ひとかきひとけりでは、以下の3つの進むポイントがあります。

ひとかきひとけりに限らず、進むポイントで水の抵抗を受ける（＝ブレーキをかける）ことは、速く進むことにとって非効率なことです。

車に例えると、ブレーキを踏みながらアクセルを踏んでいる状態です。

水の抵抗を受けているかは、体を正面から見た時に体を囲む円の大きさで判断できます。

そのため、3つの進むポイントで、体を囲む円を小さくすることで、ひとかきひとけりは速く進むことができます。

ひとかきひとけりの練習方法3選

この章では、ひとかきひとけりの練習方法3選を以下の項目に分けて解説します。

壁を蹴るたびにひとかきひとけりをする

練習のウォーミングアップから、ダウンまで、全て壁を蹴るたびににひとかきひとけりをします。

たとえ、メニューがクロールでも、背泳ぎでも、全てひとかきひとけりをします。

この練習をすると、例えば、25mプールで1回の練習で4000m泳ぐ場合、１回の練習で最大160回もひとかきひとけりの練習ができることになります。

全て25mずつ練習した場合、4000mは25m×160本。つまり160回スタートする。

ひとかきひとけりだけで進む距離を伸ばす

ひとかきひとけりだけで進む距離を伸ばすことで、ひとかきひとけりにおける水の抵抗を少なくするように工夫できるようになります。

ひとかきひとけりにおける水の抵抗が大きいと、いくら力強く水をかいたり、蹴っても、ひとかきひとけりだけで進む距離を伸ばすことができません。

ドルフィンキックを強化する

ドルフィンキックは、水泳において全ての泳ぎ方で必要になる動作です。

そのため、ひとかきひとけりに限らず、水泳を速く泳ぐためにはドルフィンキックを強化することが必須といえます。

平泳ぎの選手は、ドルフィンキックが苦手な場合が多いので、得意になれば、差をつけやすくなります。

ひとかきひとけりのよくある質問

まとめ｜ひとかきひとけりのコツ5選をマスターしよう

ひとかきひとけりは以下の6つのコツをマスターすることで、ライバルに差をつけられるようになります。

その他にも以下の点について理解することで、よりライバルに差をつけられるようになります。