- 「子どもが平泳ぎの手が上手くできなくて、スイミングスクールのクラスで置いてけぼりになっている」
- 「学校の授業で平泳ぎが始まるから、その予習をしておきたい」
- 「子どもが成長して、時間ができたから運動しようと水泳をはじめた。けれども、平泳ぎの手が上手くできなくて、アドバイスしてくれる人も周りにいない」
こういったことを思ってこの記事をご覧になっていませんか?
実は簡単に手の動きをマスターできるコツが9つあります。
私は200m平泳ぎでインターハイ優勝をしており、その経験から平泳ぎの手のコツを厳選しました。
この記事は私が厳選した平泳ぎの手のコツ9つを効果・注意点・教え方のポイントの3つに分けて詳しく解説しています。
この記事を読むと、平泳ぎの手のコツを子どもへ教えてあげられたり、平泳ぎの手をマスターしやすくなります。
厳選した手のコツ9選は以下の通りです。
\平泳ぎ初心者の人必見/
手が腕と平行になるように手首を固定する
効果|より多くの水をかくことができる
水泳は「より多くの水を、より強く、より遠くから遠くに運ぶ」ということが効率的に泳ぐことや速く泳ぐために必要な基本要素です。
基本要素のうちの「より多くの水」を満たすためには、水をかいたときに水の抵抗に負けてはいけません。
水の抵抗に負けるとその分水が逃げてしまうからです。
手首を固定することで水をかいた時に水の抵抗に負けないようになります。
注意点|手首以外の関節も固定する
手首だけ固定していれば良いわけではありません。
時には柔軟に関節を動かすことも大切ですが、水をかくときは関節を固定する必要があります。
肘を曲げてそこで固定しながら水をかくというように、複数の関節を適切に曲げて適切な角度や場所で固定しましょう。
水をかく瞬間は関節を固定しよう!
教え方のポイント|手首を固定しない場合と比較させる
初心者の人は手首が固定していない場合にどれほど水の抵抗に負けて、どれほど水が逃げてしまうか想像できません。
そのため、手首を固定していない状態でお腹に水を当ててあげた場合と、手首を固定して当ててあげた場合とで実感してもらいましょう。
お腹に感じる水の流れが全然違うよ!
\平泳ぎ初心者の人必見/
指はすべてくっつける
効果|手のひらから水が逃げないようになる
水泳は「より多くの水を、より強く、より遠くから遠くに運ぶ」ということが効率的に泳ぐことや速く泳ぐために必要な基本要素です。
基本要素のうちの「より多くの水」を満たすためには、水をかいたときに水の逃げ場所を作ってはいけません。
水の逃げ場所を作ると、そこから水が抜けていってしまうからです。
指をすべてくっつけることで水をかいた時に水の逃げ場所ができず、水が抜けないようになるよ!
注意点|親指は手にくっつけなくても良い
親指は他の指に添えても添えなくても構いません。
これは様々な考え方がありますが、詰まるところその人自身の感覚的な要素で決まることです。
親指を他の指に添えない人の方が多いですが、日本のトップスイマーでも親指を他の指に添える人もいるので自身の感覚で決めましょう。
迷ったら、他の指に添えないで良いよ!
教え方のポイント|指の間が開いている場合と比較させる
指の間が開いているとその間から水がみるみる抜けていきます。
指を閉じた場合と比較させてあげて、その違いを体感してもらいましょう。
初心者の人でも違いがはっきりとわかるから、体感してもらうのが一番理解力が早いよ!
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親指を斜め下に向け手を広げる
効果|水を効率的にかくことができる
手を広げて水をかくときに手のひらを外側に向けてあげる必要があります。
その時に親指がどの方向を向いているのかによって、水を効率的にかけるかが決まります。
親指が斜め下、角度でいうと45度くらい傾いていると一番効率よく水をかくことができます。
親指の向く方向は手のひらの傾きの目安だから、手のひらの傾きで考えてもいいよ!
注意点|親指を真下に向けない
親指が真下に向いている、つまり手のひらが完全に外側に向いている状態は、水を効率的にかくことができません。
なぜなら、かいた水が全て体の外側に向かって流れてしまい、その後の動作で水を十分にかけなくなってしまうからです。
一番最初にかいた水を最後まで手のひらで掴んであげるイメージだから、途中でその水が流れてしまうのは良くないよ!
教え方のポイント|手を添えてあげて揚力を体感させる
初心者の人が平泳ぎの泳ぎの中で手を広げたときに揚力を感じることはかなり難しいです。
しかし、初心者の人でも手を広げたときに少なからず揚力は発生しています。
その揚力を感じやすく、実体験してもらうために手を添えてあげて、少し体を持ち上げられるように添えた手で押し返してあげましょう。
揚力は上級者のテクニックだから、初心者の人はできない場合がほとんどだよ!
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胸に水を当てる
効果|水を正しい位置にかくことができる
クロールや背泳ぎの場合、水をかき終えるときは体の後ろに水をかき終えます。
平泳ぎは体の後ろに水をかくのではなく、体の下に水を通すようにかくことが理想的です。
しかし初心者の人には難しいので、胸に水を当てるようにしてみましょう。
最初は胸に水を当てれば大丈夫!体の下に水を通すのは上級者になってから!
注意点|手は胸の横までで止める
胸に水を当てるように水をかくので、手は胸の横までで止めて大丈夫です。
クロールや背泳ぎではお尻あたりまで手を動かしますが、平泳ぎではそもそもルール違反となってしまうので、手の動かしすぎには注意しましょう。
平泳ぎのルールについては以下の記事を読んでね!
教え方のポイント|バタフライにならないように注意する
胸に水を当てようとすると勢い余ってバタフライのように手をお尻近くまで動かしてしまう場合があります。
平泳ぎでは手をお尻まで動かすことはルール違反ですので、注意して指導しましょう。
スイミングスクールでは平泳ぎの次にバタフライを習うから、その時に思いっきりお尻あたりまで手を動かそう!
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肩の力を抜く
効果|泳いでいても疲れにくくなる
肩に力を入れても進みませんし、速くもなりません。そのため肩の力を抜きましょう。
とは言っても肩には力が入ってしまうので、力を抜くというよりも、肩を首にくっつけないという意識で手を動かしましょう。
初心者の人で力が入っちゃうのは仕方ないけど、少しリラックスして泳いでみてもいいよ!
注意点|腕の力は抜かない
肩に力を入れないと言っても腕の力は抜いていけません。
初心者の人にとってはそこが難しいところですが部分的に適切に力を入れてあげることで平泳ぎが楽に泳げるようになります。
肩の力を抜くとどうしても腕の力も抜けてしまう人は無理に肩の力を抜く必要はないよ!
教え方のポイント|上半身を起こさせない
上級者の人は手をかいたときに胸の辺りまで上半身を起こします。
それを初心者の人に教えるとできないことがほとんどです。
上半身を無理に上げようとすると肩に力が入りやすいので、初心者の人には息継ぎができる最低限の上げ方を教えてあげましょう。
初心者には初心者の泳ぎ方があるよ!
\平泳ぎ初心者の人必見/
あごから顔を洗うように両腕を前に伸ばす
効果|抵抗の少ない手の動きになる
手を前に戻す時は手に当たる水の抵抗を少なくする必要があります。
なぜなら、手を前に戻す時に手に当たる水はブレーキとなるからです。
水の抵抗を少なくするためには、水があたる面積を小さくする必要があります。
あごから顔を洗うように両腕を前に伸ばすと、自然と水があたる面積が小さくなります。
本当に顔を洗うようにしてしまうと顔に手がぶつかるから気を付けて!
注意点|手と顔の距離は近づけすぎない
顔を洗うように手を伸ばすと手と顔の距離が近くなります。
近くなりすぎると手の動きと一緒についてきた水が顔や口にあたり、息継ぎをしたときに水を飲んでしまう可能性があります。
手と顔が近くても水を飲まないようにコントロールするのは上級者なので、初心者の人はなるべく手と顔の距離を近づけすぎないようにしましょう。
泳いでるときに水を飲んでしまうと、とても苦しいから気を付けて!
教え方のポイント|脇を締めたあとから手を目線で追わせる
脇を締めたあとは手は胸の前あたりにあります。
そのあたりから手が前に伸びきるあたりまで目線で追わせてあげましょう。
目線で追わせてあげると自分の手の動きを確認できるほか、息継ぎから顔を水中に入れるまでスムーズに行えるようになります。
慣れてきたら目線で追うのをやめさせてあげると自然な平泳ぎになるよ!
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手のひらを合わせて両腕を前に伸ばす
効果|抵抗の少ない手の動きになる
手のひらを合わせていないと水の抵抗を受けやすくなります。
なぜなら、水が当たる面積が大きくなるからです。
進行方向側、つまり前方方向に動かす動きに水が当たるとそれは全てブレーキになることを覚えておきましょう。
進行方向反対側、つまり後方に動かすキックや手のかきに水が当たるとそれは全てアクセルになるよ!
注意点|手を合わせる力は最小限にする
水の抵抗を受ける面積を少なくするために手を合わせることは大切ですが、手を合わせる力が強すぎると力みにつながり、余計な体力を使ってしまいます。
そのため手を合わせる力は最小限にしましょう。
初心者の人はどうしても力みがちになるので、力を抜けるところは出来る限り抜くようにしよう!
教え方のポイント|手を引っ張ってあげる
手を前に伸ばす間の時間は短ければ短いほど良いです。
なぜなら、ブレーキがかかる時間は短ければ短いほど良いからです。
そのアシストとして、手を伸ばすときに手を引っ張ってあげると、手を速く前に伸ばす感覚とやり方をマスターしやすくなります。
手を伸ばしたあとも、しばらく手を引っ張ってあげると、キックで進む感覚も体感させてあげられるよ!
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手の軌跡は逆ハート
効果|正しい手の動きが簡単にできる
正しい手の動きを事細かに説明をすると少し長い説明になってしまいます。
そのため何か1つの形状を描くように動かすと理解しやすく、動かしやすくなります。
平泳ぎの手では、よく「逆ハートを描くように」と言われます。
手の動きで逆ハートを描くと正しい手の動きに近いので、逆ハートを描くように動かしましょう。
逆ハートで動かすようにというのは、いろいろな書籍や動画でも言われていることだよ!
注意点|大きすぎるハートにはしない
逆ハートを描くように動かすといってもそれが大きすぎると正しい手の動きから離れてしまいます。
目安は自分の体がギリギリ入るくらいの逆ハートが理想的な大きさです。
あまりにも大きすぎると、水をかくときに力が入りにくいし、水の抵抗でブレーキとなってしまう場合もあるよ!
教え方のポイント|鏡の前でやらせてあげる
逆ハートを描けているか、鏡の前で目視させてあげましょう。
自分で描いているつもりの逆ハートと、実際に見た逆ハートでは形や大きさが違います。
口頭で説明したり、手を添えて教えてあげるよりも自分で判断させてあげた方がマスターしやすいので、鏡の前で目視させてあげましょう。
横でコーチも見本を見せながら一緒にやると比較しやすくて、自分で判断しやすいよ!
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手はV・W・A・Iを描くように動かす
効果|手の軌跡が自然と逆ハートになる
逆ハートのように動かすと正しい手の動きだよと分かっていても、その逆ハートができないということもあります。
その場合は、手をV・W・A・Iを描くようにするということも試してみましょう。
V・W・A・Iは逆ハートの動きを4分割した動きになります。
一連の動きではなく、分割して手を動かすことで、逆ハートのように手を動かせるようになっていきます。
逆ハートができない場合は、V・W・A・Iからはじめてみると良いよ!
注意点|各動きで止まらない
慣れてきたらV・W・A・Iの間で動きを止めないように動かしてみましょう。
実際に平泳ぎを泳ぐときには各動きで止めてしまうとその間に体が沈んでしまったり、かいてきた水を逃がしてしまいます。
最初は各動きで止めて、動きを確認しても良いですが、慣れてきたら一連の動きでやってみましょう。
手の動きの練習をこれからはじめても良いよ!
教え方のポイント|鏡の前でやらせてあげる
V・W・A・Iを描けているから鏡の前で目視させてあげましょう。
自分で描いているつもりのV・W・A・Iと、実際に見たV・W・A・Iでは形が違います。
口頭で説明したり、手を添えて教えてあげるよりも自分で判断させてあげた方がマスターしやすいので、鏡の前で目視させてあげましょう。
横でコーチも見本を見せながら一緒にやると比較しやすくて、自分で判断しやすいよ!
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まとめ|平泳ぎの手のコツ9個をマスターしよう
平泳ぎの手のコツは以下の9つです。
この記事は初心者向けに平泳ぎの手について解説した記事のコツだけを抜粋して、詳細に解説した記事です。コツ以外にも平泳ぎの手について知りたい人は以下の記事からご覧ください。
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