
平泳ぎの消費カロリーは?ダイエット効果を最大化して効率よく痩せるための全知識

「平泳ぎって他の泳ぎ方より楽そうだけど、本当に痩せるの?」そんな疑問を抱いている方は少なくありません。
実は、平泳ぎは正しく泳げば、ジョギングを上回るほどの圧倒的なエネルギー消費効率を誇る「脂肪燃焼の最強種目」です。
水の抵抗を全身で受け止め、大きな筋肉を動かす平泳ぎのポテンシャルを最大限に引き出す方法を、科学的根拠と共に解説します。
平泳ぎの消費カロリーが想像以上に高い科学的根拠
平泳ぎの消費カロリーは、運動強度を示す「METs(メッツ)」という指標によって科学的に算出することが可能です。
一般的に、ゆっくりとした平泳ぎでも5.3METs、活発に泳げば10.3METs以上という、非常に高い強度に分類されます。
これは、時速8km程度のジョギングに匹敵、あるいはそれ以上の負荷が全身にかかっていることを意味しています。
体重・時間・強度別の消費カロリー早見表
平泳ぎでどれくらい痩せられるのかを具体的にイメージするために、まずは正確な数値を確認しましょう。
消費カロリーは「1.05 × METs × 時間 × 体重」という計算式で求めることができ、個人の体格によって大きく変動します。
以下の表では、一般的な「中程度の強度(10METs)」で泳いだ場合の、体重別の消費エネルギーをまとめました。
| 体重 / 泳ぐ時間 | 30分間 | 60分間 | 90分間 |
|---|---|---|---|
| 50kgの方 | 約263kcal | 約525kcal | 約788kcal |
| 60kgの方 | 約315kcal | 約630kcal | 約945kcal |
| 70kgの方 | 約368kcal | 約735kcal | 約1,103kcal |
| 80kgの方 | 約420kcal | 約840kcal | 約1,260kcal |
ダイエットを始めたばかりのAさんは、当初「30分も泳ぐのは大変そう」と考えていましたが、この数値を見て意識が変わりました。
わずか1時間の平泳ぎで、ラーメン1杯分(約600kcal)のエネルギーを相殺できるという事実に驚愕したのです。
実際にプールへ通い始めると、陸上での運動よりも膝への負担が少なく、無理なくカロリーを消費できることに気づきました。
- まずは15分間、止まらずに泳ぎ続けるリズムを作る
- 心拍数が「ややきつい」と感じる程度のペースを維持する
- 泳いだ時間を記録し、1週間の総消費カロリーを可視化する
水泳のエネルギー消費量は、単なる運動によるものだけではありません。
水温が体温より低いため、体は体温を維持しようとエネルギーを燃焼させる「熱産生」が活発になります。
そのため、同じ時間動いても、水中の方が陸上より代謝効率が高まるという専門的な利点があるのです。
なぜ平泳ぎは「脂肪燃焼の王様」と呼ばれるのか
平泳ぎが他の運動に比べて脂肪燃焼に優れている最大の理由は、その「大きな動作」と「水の抵抗」にあります。
平泳ぎは四肢を大きく広げて水を捉えるため、広背筋や大腿四頭筋といった全身の大きな筋肉をフル稼働させます。
筋肉量が多い部位を動かすことで、基礎代謝が底上げされ、運動後も脂肪が燃え続けるアフターバーン効果も期待できるのです。
長年ダイエットに失敗し続けてきたBさんは、ジムのランニングマシンで挫折した経験がありました。
しかし、平泳ぎを取り入れたところ、水に包まれる浮遊感のおかげで、陸上では考えられないほどの運動量をこなせました。
大きな筋肉を動かす爽快感と、水圧によるマッサージ効果が相まって、ストレスなく継続できたことが成功の鍵でした。
水の密度が生み出す負荷の秘密
水の密度は空気の約800倍。平泳ぎで腕をひと掻きするだけで、陸上での筋力トレーニング数回分に相当する負荷が体にかかります。
特に平泳ぎは「面」で水を押す動作が多いため、消費エネルギーが跳ね上がるのです。
- 胸を張って大きく水を横に広げるように意識する
- 脇を締めて、捉えた水を一気に後ろへ押し出す
- 腕を前に伸ばした際、一瞬「伸びる」時間を作り、抵抗を逃がしつつ次へ備える
他の泳法(クロール・背泳ぎ)との決定的な違い
「クロールの方が速いから痩せるのでは?」と思われがちですが、実はダイエット目的には平泳ぎが非常に適しています。
クロールは高強度ですが、初心者にとっては息継ぎが難しく、長時間の継続が困難であるという欠点があります。
一方、平泳ぎは呼吸が確保しやすく、一定の強度を長時間キープできるため、トータルの消費カロリーを稼ぎやすいのです。
| 項目 | 平泳ぎ | クロール | 背泳ぎ |
|---|---|---|---|
| 主な負荷部位 | 下半身・内もも・胸 | 肩・腕・体幹 | 背中・肩甲骨周り |
| 継続のしやすさ | ◎(非常に高い) | △(技術が必要) | ○(比較的楽) |
| 脂肪燃焼効率 | ◎(長時間可能) | ○(短時間高強度) | ○(有酸素メイン) |
以前、競泳選手だったCさんは、現役時代よりも引退後のダイエットに平泳ぎを重宝しています。
全力のクロールは数分で限界が来ますが、ゆったりとした平泳ぎなら1時間でも泳ぎ続けることが可能です。
結局、「強度×時間」の総量で見ると、平泳ぎの方が圧倒的に高いダイエット成果を出せると確信しています。
泳ぎが苦手な方は、まずは「平泳ぎ5分+水中ウォーキング5分」のセットから始めましょう。
無理にクロールで25mを全力疾走するよりも、リラックスして平泳ぎを長く続ける方が、内臓脂肪の減少には効果的です。
ダイエット効率を劇的に高める「痩せる平泳ぎ」の技術
平泳ぎで効率よくカロリーを消費するには、ただ漫然と泳ぐのではなく、技術的な工夫が必要です。
フォームを少し変えるだけで、ターゲットとなる筋肉への刺激が変わり、エネルギー消費量は1.5倍以上に跳ね上がります。
ここからは、同じ時間でより多くの脂肪を燃やすための「攻めの平泳ぎテクニック」を伝授します。
足の蹴り方一つで変わる!下半身を狙い撃つキック術
平泳ぎの推進力の約70%はキックから生み出されます。つまり、脚の使い方が消費カロリーの大部分を支配しているのです。
特に「ウェッジキック(煽り足にならない正しい蹴り方)」をマスターすることで、内ももの引き締めに絶大な効果を発揮します。
足の裏全体でしっかりと水を後ろへ押し出す感覚を掴めば、下半身の大きな筋肉が活性化し、燃焼効率が最大化されます。
「足が沈んでしまって上手く進まない」と悩んでいたDさんは、膝を広げすぎないキックを意識しました。
すると、今まで使えていなかったお尻の筋肉(大臀筋)に強烈な刺激が入るようになったのです。
数週間後、体重の変化以上に「脚のラインが劇的に引き締まった」と周囲から驚かれるようになりました。
- かかとをお尻に引き寄せる際、膝を肩幅より広げすぎないようにする
- 足首を曲げて(背屈)、足の裏を後ろの壁に向ける
- 円を描くように蹴るのではなく、斜め後ろに鋭く突き出し、最後に両足をピタッと揃える
注意点:膝の痛みを感じたら
平泳ぎのキックは膝の内側に負担がかかりやすい動作です。痛みを感じた場合は、キックの幅を小さくするか、水中ウォーキングに切り替えて様子を見てください。
無理をせず、股関節の柔軟性を高めるストレッチを併用することが、長期間のダイエット成功には不可欠です。
呼吸のタイミングを最適化して有酸素運動の質を上げる
脂肪燃焼を促進するためには、筋肉に絶え間なく酸素を送り届ける必要があります。
平泳ぎは顔を上げるタイミングが決まっているため、呼吸のリズムが崩れるとすぐに酸欠状態になり、脂肪燃焼が停滞してしまいます。
「水中で鼻から吐ききり、顔を上げた瞬間に口から吸い込む」という深い呼吸を意識することで、有酸素運動としての質を極限まで高められます。
呼吸が浅くなりがちだったEさんは、泳いでいる途中でいつも苦しくなり、休憩ばかりしていました。
しかし、意識的に「水の中でお経を唱えるように細く長く息を吐く」練習をしたところ、心拍数が安定しました。
結果として連続で1000m泳げるようになり、1回のプール利用での消費カロリーが飛躍的に向上したのです。
- 顔を上げた時に「パッ」と短く吐いてから大きく吸う
- 水中にいる時間は、肺の中の空気をすべて出し切るつもりで吐き続ける
- 呼吸と腕の動作を完全にリンクさせ、無駄な力みを排除する
呼吸法と自律神経の関係
深い呼吸は副交感神経を刺激し、血流を改善します。これにより、運動によって生成された乳酸などの疲労物質がスムーズに排出され、翌日に疲れを残さないダイエットが可能になります。
ストリームライン(姿勢)が消費エネルギーを左右する理由
意外かもしれませんが、「無駄を削ぎ落とした姿勢」こそが、最もエネルギーを消費する状態を作ります。
抵抗の大きい姿勢で泳ぐとすぐに疲れて止まってしまいますが、綺麗な姿勢(ストリームライン)を維持できれば、長く高強度で泳げます。
腕を伸ばした際に体を一直線にする時間は、体幹(インナーマッスル)が最も強く使われる瞬間であり、お腹周りの引き締めに直結します。
Fさんは「とにかく必死に腕を動かすこと」が痩せる近道だと思い込んでいました。
しかし、コーチから「蹴った後に1秒間、真っ直ぐ伸びてみて」と助言され、それを実践すると、腹筋への負荷が格段に増したのです。
無駄な動きを減らし、姿勢を維持することに注力した結果、念願だった「くびれ」を手に入れることができました。
| 姿勢のポイント | 意識すべき部位 | 得られるメリット |
|---|---|---|
| 顎を引く | 頚椎・背筋 | 腰の沈み込みを防ぎ、水の抵抗を最小化する |
| おへそを引っ込める | 腹横筋(体幹) | 体が水面と平行になり、推進力が向上する |
| 指先まで伸ばす | 広背筋・腕 | 全身のストレッチ効果と代謝向上を促進する |
水泳において、ストリームラインは全ての基本です。ダイエット目的であっても、この「伸び」を意識するかどうかで、数ヶ月後の体型変化に天と地ほどの差が生まれます。
真っ直ぐ伸びる姿勢は、日常生活では使わない深層筋肉を刺激する最高のトレーニングなのです。
1ヶ月で結果を出すための平泳ぎダイエット実戦メニュー
理論を理解したら、次は具体的な実践プランに落とし込んでいきましょう。
週に1回、気まぐれに泳ぐだけでは、体型を劇的に変えることは困難です。
ここでは、科学的に最も効率が良いとされる「インターバル」の考え方を取り入れた、1ヶ月集中プログラムを提案します。
初心者でも挫折しない!週2回からの脂肪燃焼プログラム
最初から毎日泳ぐ必要はありません。まずは「週2回、1回あたり45分」のプール時間を確保することから始めましょう。
重要なのは、「ただ泳ぐ時間」と「心拍数を上げる時間」を明確に分けることです。
以下のステップに従って、体を水に慣らしながら、着実に脂肪を燃やしていきましょう。
- ウォーミングアップ(10分):水中ウォーキングとゆったりとした平泳ぎで、筋肉を温めます。
- メインセット(20分):25mを少し速めの平泳ぎで泳ぎ、15秒休む。これを繰り返します。
- 持久走行(10分):止まらずに、ゆっくりとしたペースで平泳ぎを続けます。
- クールダウン(5分):水中を歩きながら、呼吸を整えてリラックスします。
運動経験のなかったGさんは、このステップ通りに進めることで、1ヶ月で無理なく「泳ぐ体力」を身につけました。
最初は25m泳ぐだけで息が切れていましたが、3週目にはメインセットの回数が自然と増えていきました。
1ヶ月後、体重は2kg減でしたが、体脂肪率が3%も落ちたことに、本人も驚きを隠せませんでした。
プールの後は、必ずストレッチを行ってください。水圧で圧迫された血管が解放され、血流が一気に良くなるため、疲労回復が早まり「また次も泳ごう」という意欲に繋がります。
消費カロリーをさらに20%上乗せする水中有酸素運動の組み合わせ
平泳ぎの脂肪燃焼効果をさらに引き上げる秘策は、泳ぐ動作の合間に「異なる負荷」を混ぜ込むクロストレーニングにあります。
単一の動きを続けるよりも、筋肉への刺激を変化させることで、脳と体が「慣れ」を起こすのを防ぎ、代謝を常に高い状態で維持できるからです。
特に「水中ウォーキング」と「全力の平泳ぎ」を交互に行うインターバル形式は、脂肪燃焼効率を劇的に高める黄金の組み合わせと言えます。
40代のHさんは、平泳ぎだけでダイエットをしていましたが、3週目から体重が減らなくなる停滞期に直面しました。
そこで、25m泳いだ後に、あえて「大股での水中ウォーキング」で25m戻るというメニューに変更したのです。
水圧を全身に受けながら歩くことで、泳ぐときとは別の深層筋肉が刺激され、停滞していた体重が再びスルスルと落ち始めました。
- 全力平泳ぎ(25m):フォームを崩さない限界のスピードで、一気に泳ぎ切ります。
- アクティブ・レスト(25m):大股で腕を大きく振り、水中ウォーキングで呼吸を整えながら戻ります。
- リピート(5回〜10回):このセットを繰り返すことで、心拍数を高いレベルで維持し続けます。
水中での動作を切り替えることは、EPOC(運動後過剰酸素消費量)を最大化させるために非常に有効な手段です。
平泳ぎの「水平な動き」とウォーキングの「垂直な動き」を組み合わせることで、重力と浮力の掛かり方が変わり、全身の血管がポンプのように活性化されます。
これが、運動後数時間にわたって代謝が上がり続ける「痩せモード」を作る決め手となるのです。
水泳後の「劇的な空腹感」をコントロールする食事管理術
平泳ぎダイエットで唯一の落とし穴と言えるのが、泳いだ後に襲ってくる「猛烈な空腹感」との戦いです。
水による体温低下と全身運動の影響で、脳がエネルギー不足を強く察知し、必要以上に食べ物を求めてしまうメカニズムが働きます。
この空腹感に身を任せて高カロリーな食事を摂ってしまえば、せっかく消費した1000kcalも台無しになってしまうため、事前の戦略が不可欠です。
「泳いだ後のビールとラーメンが最高!」と語っていたIさんは、当初全く痩せることができませんでした。
しかし、泳ぐ30分前にバナナを1本食べ、泳いだ直後にプロテインを飲むという「時間差摂取」を取り入れたところ、過剰な食欲がピタリと収まったのです。
空腹のピークを先回りして抑えることで、夕食のドカ食いを防ぎ、結果として1ヶ月でウエストマイナス5cmを達成しました。
- 運動30分前の糖質摂取:血糖値の急降下を防ぎ、運動後の異常な空腹を緩和する
- 運動後30分以内のタンパク質:筋肉の修復を早め、代謝が落ちるのを防ぐ
- 温かい飲み物を摂る:冷えた体内の内臓温度を上げ、満腹中枢を正常に働かせる
| タイミング | おすすめの食品 | 避けるべき食品 |
|---|---|---|
| 泳ぐ前 | バナナ、おにぎり(少量)、ゼリー飲料 | 揚げ物、脂質の多いケーキ |
| 泳いだ直後 | プロテイン、豆乳、ヨーグルト | ラーメン、ファストフード、アルコール |
| 帰宅後の食事 | 具沢山のスープ、温野菜、鳥むね肉 | 菓子パン、スナック菓子 |
管理栄養士からのワンポイント
水泳後はインスリンの感受性が高まっており、食べたものが吸収されやすい状態です。しかし、これは「太りやすい」だけでなく「筋肉になりやすい」ゴールデンタイムでもあります。
ここで質の良いタンパク質と食物繊維を選ぶことが、リバウンドしない太りにくい体を作る最大の近道です。
【独自視点】平泳ぎがメンタルヘルスと代謝に与える相乗効果
平泳ぎの価値は、単なる物理的なカロリー消費だけにとどまりません。最新の研究では、水中での規則正しい動作が精神面に与える影響が、結果として「痩せ体質」を加速させることが分かってきました。
ストレスは、脂肪を蓄積させるホルモン「コルチゾール」を分泌させますが、平泳ぎにはこのホルモンを抑制する強力なリラクゼーション効果があるのです。
水のリズムが脳を活性化し、ストレス太りを防止する
平泳ぎ特有の「掻いて、蹴って、伸びる」という一定のリズムは、脳内のセロトニン(幸せホルモン)の分泌を促します。
このセロトニンには、食欲を抑制し、精神を安定させる働きがあるため、ストレスによる「過食」を根本から断ち切る助けとなります。
水中で自分自身の呼吸音だけを聞きながら泳ぐ時間は、一種の「動く瞑想」となり、脳をリセットして代謝効率を正常化させるのです。
仕事のストレスで毎晩のように夜食を食べていたJさんは、週に2回の「夜の平泳ぎ」を習慣にしました。
水中での静寂な時間と、心地よい疲労感が脳をリラックスさせ、あんなに止まらなかった夜食の癖が自然と消えていったのです。
「痩せるために泳いでいるはずが、気づけば心の安定のために泳いでいた」とJさんは語りますが、その結果として10kgの減量に成功しました。
1. 泳ぎながら、手のひらが水に触れる感覚に全神経を集中させる
2. 水の音、自分の息を吐く音を音楽のように聞き流す
3. 「今、私は脂肪をエネルギーに変えている」と肯定的なイメージを強く持つ
精神的な緊張が解けると、末梢血管が拡張し、全身の血流が改善されます。
血流が良くなることは、筋肉への酸素供給をスムーズにし、有酸素運動による脂肪燃焼効率を物理的に底上げすることを意味します。
平泳ぎは、心と体の両面から「燃える仕組み」を作り出す、極めて理にかなったダイエット法なのです。
睡眠の質と代謝の密接な関係:夜の平泳ぎが痩せ体質を作る
平泳ぎは、深部体温を効率的に上下させることで、睡眠の質を劇的に向上させる効果があります。
運動によって一時的に上がった体温が、プールの水やその後の入浴によって下がる過程で、深い眠りを誘うメラトニンの分泌がスムーズになります。
質の高い睡眠は、成長ホルモンの分泌を最大化させ、寝ている間の基礎代謝を20%以上も引き上げる「天然のダイエット薬」となります。
不眠症気味で常に体が重かったKさんは、平泳ぎを始めてから、布団に入って5分で眠りにつけるようになりました。
以前は、いくら食事制限をしても体重が落ちませんでしたが、熟睡できるようになった途端、スルスルと脂肪が落ち始めたのです。
これは、睡眠不足によって乱れていた自律神経が整い、脂肪燃焼に関わるホルモンバランスが正常化した結果に他なりません。
- 就寝の3〜4時間前にプールを終えるのがベストなタイミング
- 泳いだ後は、40度前後のぬるめのお湯にゆっくり浸かり、筋肉の緊張をほぐす
- 寝る直前のスマホを控え、水泳でリラックスした脳の状態を維持する
ホルモンバランスの豆知識
慢性的な睡眠不足は、食欲を高めるホルモン「グレリン」を増やし、満腹を感じさせる「レプチン」を減らしてしまいます。
平泳ぎによる心地よい疲労は、この食欲暴走を抑えるための、最も健康的で副作用のない解決策なのです。
褐色脂肪細胞の活性化:水温がもたらす究極の脂肪燃焼
平泳ぎの消費カロリーが高いもう一つの科学的な理由は、水温による「褐色脂肪細胞」の活性化にあります。
褐色脂肪細胞とは、体温を維持するために自ら脂肪を燃やして熱を作り出す、いわば「脂肪燃焼の工場」のような細胞です。
プールという、体温より低い環境に身を置くだけで、この細胞が刺激され、激しい運動をしなくてもエネルギー消費が継続されます。
冬場のプール通いをためらっていたLさんでしたが、冷え性改善のために平泳ぎを継続しました。
すると、以前よりも明らかに「寒さに強い体」になり、真冬でも体がポカポカしていることに気づきました。
これは、褐色脂肪細胞が活発になり、体内のエネルギーを使って熱を生み出す力が強化された、ダイエットにおける最高の状態です。
| 要素 | 白色脂肪細胞(一般的な脂肪) | 褐色脂肪細胞(痩せ細胞) |
|---|---|---|
| 役割 | エネルギーを溜め込む | エネルギーを消費して熱を作る |
| 主な存在部位 | お腹、お尻、太もも | 肩甲骨周り、首の付け根、脇の下 |
| 平泳ぎでの刺激 | 運動負荷で燃焼させる | 水温と大きな肩の動きで活性化 |
平泳ぎの腕を大きく回す動作は、肩甲骨周りに密集する褐色脂肪細胞を直接的に刺激します。
冷たい水という環境要因と、解剖学的な動作の組み合わせこそが、平泳ぎを最強のダイエット種目に押し上げている真の理由です。
ただ泳ぐだけでなく、肩甲骨を寄せる意識を持つことで、この「痩せ細胞」の働きを何倍にも高めることができます。
【Q&A】平泳ぎの消費カロリーに関するよくある疑問と回答
平泳ぎダイエットを実践する中で、多くの人が直面する疑問や不安があります。
これらを解消しておくことで、迷いなくトレーニングに集中でき、結果へのスピードが格段に早まります。
専門的な知見に基づき、現場でよく聞かれる質問に対して具体的かつ明快にお答えします。
「顔出し平泳ぎ」と「潜る平泳ぎ」でカロリーは変わる?
結論から言えば、頭を水に入れる「潜る平泳ぎ」の方が、消費カロリーもダイエット効果も圧倒的に高いです。
顔を出したまま泳ぐと、首の後ろに過度な負担がかかるだけでなく、下半身が沈んでしまい、水の抵抗が急増してしまいます。
一方、頭を水に入れることで体が水平(ストリームライン)になり、よりスムーズかつ力強い動作が可能になるからです。
長年「顔出し平泳ぎ」をしていたMさんは、25m泳ぐだけで首や肩が凝ってしまうのが悩みでした。
意を決してゴーグルをつけ、水に潜る正しいフォームに変更したところ、全身の筋肉が連動する感覚を初めて味わいました。
抵抗が減った分、1回の練習で泳げる距離が2倍に伸び、結果として消費カロリーも倍増させることに成功しました。
- 入水:腕を前に伸ばすと同時に、視線を真下(プールの底)に向けます。
- 掻き:水を掻き分ける力で上半身を浮かせ、一瞬で素早く息を吸います。
- 蹴り出し:再び頭を腕の間に入れ、耳を腕で挟むようなイメージで一直線になります。
美しさと健康のために
顔を出し続ける平泳ぎは、腰を反らせる原因にもなり、腰痛を引き起こすリスクがあります。
ダイエットを長く安全に続けるためにも、正しい「潜る」フォームを習得することを強くおすすめします。
毎日泳いでも大丈夫?休息日の設定とオーバーワークのサイン
「早く痩せたいから毎日プールに行きたい」という意気込みは素晴らしいですが、体の回復を無視してはいけません。
筋肉が修復される過程で代謝は向上するため、週に1〜2日は完全な休息日を設けるか、軽いストレッチ程度に留めるのが最も効率的です。
オーバートレーニングは怪我のリスクを高めるだけでなく、ストレスホルモンを増やし、逆に痩せにくい体を作ってしまいます。
ダイエット熱心なNさんは、2週間毎日1時間泳ぎ続けましたが、急に疲れが取れなくなり、足が吊るようになってしまいました。
「これでは逆効果だ」とアドバイスを受け、週3回のトレーニングに切り替えたところ、1回ごとのパフォーマンスが向上。
結果的に、毎日ダラダラ泳いでいた時よりも体脂肪がスムーズに落ち、筋肉のハリも改善されました。
- 朝起きた時の心拍数が、通常より10回以上高い場合は休息を優先する
- 食欲が全く湧かない、または異常な食欲があるときは内臓疲労を疑う
- 「泳ぎたい!」というポジティブな意欲が湧かない日は、無理せず休む
筋肉は運動中ではなく、休んでいる間に作られます。平泳ぎのような全身運動は、自覚している以上に神経系も疲労させます。
「休むこともトレーニングの一部」と捉え、戦略的なリカバリーを取り入れることこそが、1年後に理想の体型を維持している人の共通点です。
泳いだ後に体重が増えた?むくみと筋肉量の関係を徹底解説
「プールに通い始めたのに、翌朝の体重が増えていてショック!」という経験は、多くの初心者が通る道です。
しかし、これは脂肪が増えたわけではありません。多くの場合、激しい運動によって筋肉が微細な炎症を起こし、それを修復するために一時的に水分を溜め込んでいる「むくみ」の状態です。
一時的な数値の増減に一喜一憂せず、数週間単位での体脂肪率の変化や、鏡で見る体のシルエットの変化を重視してください。
体重計の数値に縛られていたOさんは、開始1週間で500g増えたことに絶望しそうになりました。
しかし、アドバイスを信じて継続したところ、3週間目に入った頃にスッと体重が落ち、何より「きつかったデニムがスッと入る」という変化が起きました。
筋肉がつき、代謝のベースラインが上がった証拠であり、その後のダイエットは非常にスムーズに進みました。
| 期間 | 起こりやすい変化 | マインドセット |
|---|---|---|
| 1週目 | 水分保持による微増または停滞 | 「体が燃える準備をしている」と考える |
| 2〜3週目 | 体脂肪が減り始め、シルエットが変化 | 「ベルトの穴や服のゆとり」を確認する |
| 1ヶ月目以降 | 安定した減少フェーズへ突入 | 「習慣化」を楽しみ、強度を少し上げる |
平泳ぎは、一度習得すれば一生モノの「最強の自己投資」になります。
陸上の運動では得られない解放感と、全身が引き締まっていく実感を楽しみながら、一歩ずつ水面を蹴り進んでいきましょう。
あなたの努力は、プールの水と同じように、必ず嘘偽りなく結果として体に現れます。
