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【平泳ぎのあおり足を徹底解説】元インターハイ優勝者が原因と治し方のコツをわかりやすく解説

この記事を書いている人

平泳ぎ太郎

■主な経歴

  • 200m平泳ぎインターハイ優勝
  • 全国大会メダル10個
  • 全国大会決勝進出18回
こんなことを思っていませんか?
  • 「スイミングスクールで平泳ぎを習い始めたけど、「あおり足になっている」って言われた。そもそもあおり足って何?
  • 「そもそも、あおり足ってなんでダメなの?
  • 「スイミングスクールで平泳ぎがどうしても合格できない。原因と簡単な治し方を知りたい。なんなら、家でできる練習方法も知りたい!」

平泳ぎであおり足になっている場合はルール違反だからダメだと言われます。

平泳ぎができない人の90%はあおり足が治らないのが原因です。

この記事では

  • そもそもあおり足ってどういう形のことをいうのか
  • あおり足になってしまう原因とその治し方とコツ
  • あおり足を治せる家でできる練習方法

200m平泳ぎ元インターハイ優勝者の平泳ぎ太郎がどこよりも簡単に解説します。

\平泳ぎ初心者の人必見/

目次

あおり足とはどういう動きのことなのか

あおり足とは一言でいうと「足の甲で水を蹴ってしまうこと」です。

言葉でお伝えしてもイメージしにくいかと思うので、あおり足の場合と、正しいキックの場合とを比較した画像をご覧になってください。

あおり足

画像のように後方から見ると、あおり足は足の甲がこちら側に見えます。後方から見て足の甲が見えるということは、足の甲で水を蹴っているということになります。

正しいキック

正しいキックは完全に足の甲が見えないわけではありませんが、ほとんど足の甲が見えません。代わりに足の裏が見えています。これは足の裏で水を蹴れているということになります。

あおり足かどうかを見た目で判断する場合は、後方から見た時に足の甲が見えるのか、足の裏が見えるのか、ということで判断ができます。

\平泳ぎ初心者の人必見/

あおり足はなぜダメなのか

結論、ルール違反だからです。詳しく解説します。

あおり足がどのような動きなのかは言葉と画像でご理解いただけたかと思います。

しかし、「あおり足になっていても水を蹴れているし、進むんだからなぜダメと言われて、治さなくてはいけないの?」と思っていませんか?

確かに水を蹴って、進むことができているのであれば、ダメと言われる理由が分かりませんね。

進むことができるのであれば、その人なりの平泳ぎのキックのやり方とも言えるかもしれません。

しかし、平泳ぎにおいてあおり足はダメなんです。

なぜなら、ルール違反だからです。

平泳ぎ太郎

次の項で日本水泳連盟の競技規則から、平泳ぎのキックについての部分を確認してみよう!

\平泳ぎ初心者の人必見/

あおり足はなぜルール違反なのか

日本水泳連盟の競技規則で平泳ぎのキックについて記載されているのは第7条5です。

条文を確認してみましょう。

第7条5

両足は推進力を得る際は外側に向かわなければならない。交互に動かすこと、下方へのバタフライの蹴りは第7条1を除いて許されない。足が水面から出ることは、下方へのバタフライの蹴りとならない限り許される。

とあります。この文章のうち、2つの文があおり足がルール違反だと解釈できる文になっています。

それは、

・「両足は推進力を得る際は外側に向かなければならない」

・「下方へのバタフライの蹴りは第7条1を除いて許されない」

の2つの文です。それぞれ解説します。

「両足は推進力を得る際は外側に向かなければならない」というルールだから

推進力を得る際ということは、水を蹴り出す瞬間から蹴り終わるまでのことを指しています。

そのときに、両足が外側に向いていないとルール違反だということです。

ここで先ほどのあおり足の時の画像をもう一度確認してみましょう。

両足が外側に向いていません。そのためルール違反と解釈できます。

「下方へのバタフライの蹴りは第7条1を除いて許されない」というルールだから

第7条1というのは、スタートやターン直後に一度だけ水中で行うことができる、「ひとかきひとけり」のことです。

それ以外はバタフライのキックをしてはいけません。

繰り返しになりますが、もう一度あおり足の画像を確認してみましょう。

足の甲が見えており、まさにバタフライのキックといえるでしょう。

そのためルール違反だと解釈できます。

あおり足といわれる動きは以上の2つの文のルールに違反することとなり、試合であおり足をしていると判断された場合は失格となってしまいます。

そのため試合出場を目指している方はあおり足を治す必要があります。

平泳ぎ太郎

試合に出場しない場合でもあおり足のままでは平泳ぎを泳げていると認められないため、必ず治そうね!
平泳ぎの詳しいルールは以下の記事を見てね!

\平泳ぎ初心者の人必見/

あおり足になる原因3選

あおり足になる原因は3つあります。

  • 足を引きつけたときに足首が曲がっていないから
  • 足を引きつけたときに足を開いていないから
  • 足を引きつけすぎてしまっているから

です。それぞれ詳しく解説します。

足を引きつけた時に足首が曲がっていないから

まず、平泳ぎの足の動きは、大きく分けて

  • 足を引きつける
  • 足を蹴り出す

という2つに分けることができます。

足を引きつけるときに、あおり足となる原因が3つとも存在しています。

まず1つ目として、足を引きつけた時に足首が曲がっていないことが原因として挙げられます。

足を引きつけたときに足首が曲がっていないと、バタフライのキックと似た形になります。

先ほどご覧いただいた画像のような形です。

この形のまま足を蹴り出してしまうと足の甲に水が当たってしまい、あおり足となってしまいます。

なぜこのようになってしまうかというと、平泳ぎ以外は足の甲で水を蹴り出すので、クセになってしまっているからです。

クセというと悪い言い方に聞こえてしまうのですが、平泳ぎ以外ではそのクセは良いことです。

しかし、平泳ぎにおいてはあおり足となってしまうので悪いことです。

平泳ぎ太郎

平泳ぎは特殊な泳ぎと言われる理由の一つだね!

足を引きつけたときに足を開いていないから

あおり足の原因の1つ目として足首が曲がっていないからと説明しました。

では足首が曲がっていればあおり足にはならないのでしょうか?

いいえ、そんなことはありません。

足を引きつけたときに足を開いていないとあおり足の原因となります。

下の画像をご覧ください。

足を開いていないからあおり足の原因になる
足をひらいているからあおり足にはならない

2つとも足首をしっかり曲げています。ただし、上の画像は足を開いておらず、もう一方は足を開いています。

足を開いていない方がそのまま足を蹴り出すと、足首を曲げていましたが、蹴り出した瞬間に足の甲に水が当たり、足の甲で水を蹴ってしまいます。

あおり足というのは、足の甲で水を蹴ってしまうことと紹介した通り、これはあおり足となります。

では、足を開いている方はどうでしょうか?

蹴り出した瞬間に足の内側に水が当たり、足の内側、そして足の裏で水を蹴ります。

これはあおり足とはいわず、正しい平泳ぎのキックの形です。

足を引きつけすぎてしまっているから

あおり足の原因は、足首が曲がっていないことと足を開いていないことと説明しました。

では、足首が曲がっていて、足が開いていればあおり足にならないのでしょうか?

いいえ、そんなことはありません。

足を引きすぎてしまっている場合もあおり足の原因となります。

下の画像をご覧ください。

足を引きつけすぎているからあおり足の原因となる
足を適切に引いているからあおり足にはならない

2つとも足首を曲げて、足を開いています。ただし、上の画像はかかとがお尻につくくらい足を引きつけています。

下の画像はかかととお尻の間が適切に(約30cm)空いています。

かかとがお尻につくくらい、つまり足を引きつけすぎてしまっている方がそのまま足を蹴り出すと、蹴り出した瞬間に、最初に足の甲に水が当たり、足の甲で水を蹴ってしまいます。

前述の通り、これはあおり足です。

では、かかととお尻の間が適切に開いている場合は、

蹴り出した瞬間に、最初に足の内側に水が当たり、足の裏、太ももの内側、スネの内側で水を蹴ることができます。

これはあおり足とはいわず、正しい平泳ぎのキックの形です。

これは足首の柔軟性に関わってくる話でもあります。

極端な話、足首の柔軟性が人間離れしており、つま先がスネについてしまうくらい足首が柔らかかったとします。

その場合、足を引きつけすぎてしまっていても、あおり足とならずに正しい平泳ぎのキックができるでしょう。

しかし、そんな人はこの世にいません(もしかしたらいるかも)ので、足を引きつけすぎてしまうことが、あおり足の原因となるのです。

平泳ぎ太郎

足首が柔らかければ柔らかいほど、、その分たくさんの水を蹴ることができるから、平泳ぎは足首の柔らかさは大切だよ!

\平泳ぎ初心者の人必見/

あおり足の治し方とコツ3選

これまであおり足の原因について説明してきました。

ではその原因に対しての治し方とコツを3つご紹介します。

あおり足の治し方とコツは

  • 足の裏を常に天井に向けたまま足を引きつける
  • 足を引きつける前に親指を10cm以上離す
  • ふくらはぎが太ももの裏にくっつかないように足を引きつける

の3つです。それぞれ詳しく説明します。

足の裏を常に天井に向けたまま足を引きつける

あおり足になってしまう原因の1つに「足を引きつけた時に足首が曲がっていないから」と説明しました。

なのでここでは足を引きつけた時に足首が曲がる方法とコツをご紹介します。

それは、足の裏を常に天井に向けたまま足を引きつけることです。

正しい平泳ぎのキックの動きを画像でご覧ください。

常に足の裏が天井を向いているのがわかるかと思います。

足を引きつけ終えたあとは、ちゃんと足首が曲がっているのも確認できます。

そのため、足を引きつけた時に足首が曲がる方法は足の裏を常に天井に向けたまま足を引きつけることです。

「足を引きつけた時に足首が曲がっていないといけないのであれば、最初から足首を曲げて足を引きつければいいんじゃないの?」と思った方もいると思います。

いいえ、最初から足首を曲げて足を引きつけてはいけません。

なぜなら、必要以上に水の抵抗を受けてしまうからです。

足を引きつけたときは、少なからず水の抵抗を受けています。

それはブレーキとして現れ、減速の原因となります。

そのため足を引きつけるときは、極力水の抵抗を受けないようにすることも大切なのです。

その方法として、足を引きつけながら足首を徐々に曲げていくことが必要なのですが、「徐々に」と言われても抽象的でわかりにくいかと思います。

そのため、足の裏を常に天井に向けたまま足を引きつけることは、あおり足になってしまう原因に対しての治し方とコツでもありますが、同時に極力水の抵抗を受けないように足を引きつける方法でもあるのです。

平泳ぎ太郎

足を引いてきたら、ブレーキになることを忘れてはいけないよ!

足を引きつける前に足の親指を10cm以上離す

あおり足になってしまう原因の2つ目に「足を引きつけたときに足を開いていないから」と説明しました。

なのでここでは足を引きつけたときに足を開く方法とコツをご紹介します。

それは、足を引きつける前に足の親指を離すことです。

もう一度正しい平泳ぎのキックをご覧ください。

足を引きつける前に親指が離れているのが確認できます。

足をうまく開くことができない人は、足を開こうと意識することと同時に親指を10cm以上離すということをしてから、足を引きつけるとうまく足を開くことができます。

できれば、ガニ股になるように足を外旋させることができれば、より正しい平泳ぎのキックに近い形で足を開くことができます。

足を自然と開くことができるようになってきたら、段々と親指を離す意識をやめても構いません。

まずはあおり足にならないために、このことを意識・実践しましょう。

平泳ぎ太郎

あおり足が治れば、自然と足が開くようになるよ!

ふくらはぎが太ももの裏にくっつかないように足を引きつける

あおり足になってしまう原因の3つ目に「足を引きつけすぎてしまっているから」と説明しました。

なのでここでは足を引きつけすぎない方法とコツをご紹介します。

それは、ふくらはぎが太ももの裏にくっつかないように足を引きつけることです。

何度も出てきますが正しい平泳ぎのキックをご覧下さい。

これは正しい平泳ぎのキックを横から見た画像です。

ふくらはぎが太ももの裏にくっついていないことがわかります。

では、足を引きつけすぎてしまっている画像はどうでしょうか?

ふくらはぎが太ももの裏にくっついています。

そのためふくらはぎが太ももの裏にくっつかない程度に足を引きつけることで、足を引きつけすぎてしまうことを防げます。

平泳ぎ太郎

ふくらはぎと太ももとの関係は90度くらいが目安!

\平泳ぎ初心者の人必見/

あおり足が治る練習方法3選

あおり足になる原因から治し方とコツまで解説してきました。

解説した内容をしっかりと理解し、練習の中で意識することで、あおり足を治すことができ、正しい平泳ぎのキックができるようになるはずです。

それにくわえて、あおり足が治る練習をすれば、確実にあおり足を治すことができます。

あおり足が治る練習を3つご紹介します。

  • 足裏から本を落とさずに足を引きつける練習
  • ガニ股でジャンプする練習
  • 膝裏にボールを挟んで足を引きつける練習

の3つです。それぞれ詳しく解説します。

足裏からタオルを落とさずに足を引きつける練習

練習方法

  • 足の裏にタオルを載せる
    • うつ伏せの姿勢で足の裏にタオルを載せます。
  • タオルを落とさずに足を引きつける
    • 足の裏に載せたタオルを落とさないように足を引きつけます。この時、足は閉じたままでも構いません。足を引きつけすぎないように、ふくらはぎと太ももの関係は90度くらいになるところで止めてください。

練習画像

練習効果

足の裏を常に天井に向けながら足を引きつけないと本が落ちてしまうため、足の裏を常に天井に向ける感覚とやり方を習得できます。

ガニ股でジャンプする練習

練習方法

  • 肩幅より広めに足を開いて立つ
    • 肩幅より広めに足を開いて立ちます。この時、つま先が外側に向くようにして、ガニ股になるようにしましょう。
  • 膝を曲げる
    • ガニ股のまま、膝を曲げます。膝を曲げすぎないように、膝の曲げる角度は90度くらいまでにしておきましょう。膝を曲げると内股になりやすいのでガニ股を保つようにしましょう。
  • ジャンプする
    • 膝を曲げたところからジャンプをします。この時に足を開いた状態で床を蹴る感覚を感じられるように意識しましょう。

練習画像

練習効果

足を開いた状態で蹴り出す感覚を養うことができます。また、膝を曲げた時に足を開いた状態が平泳ぎの足を引きつけたときに足を開く状態と似ているため、その姿勢や動きを覚えることができる。

膝裏にボールを挟んで足を引きつける練習

練習方法

  • 膝裏にボールを添える
    • 立った状態で膝裏にボールを添えます。両足一緒にはできないので片足ずつ行いましょう。手が膝裏に届かない場合などは他の人に手伝ってもらいましょう。
  • 足を引きつける
    • 膝裏に添えたボールをふくらはぎと太ももで挟み込むように足を引きつけます。足を引きつけすぎるとふくらはぎが痛く、それ以上引きつけられなくなるので、痛くならない程度まで足を引きつけましょう。

練習画像

練習効果

ふくらはぎが痛くならない程度まで足を引きつけた位置は、ふくらはぎと太ももとの関係が90度くらいになるので、正しい足の引きつけ場所や角度を覚えることができます。

平泳ぎ太郎

全てお家で出来る練習方法だから、ぜひ試してみてね!

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あおり足を治す親でもできる教え方

最初は陸上ではじめる

最初から水中で練習を行うとマスターするのに時間がかかってしまいます。

最初は慣れた環境の陸上で動きの確認や、コツなどを教えてあげることで、マスターしやすくなります。

実施場所はプールサイドや家であればタオル敷いて柔らかい場所で行うと良いでしょう。

足首の固定を反復練習させる

足首の使い方、特に足首の固定はあおり足を治す最重要ポイントです。

足首を固定して足を動かすことは普段の生活では行うことがないです。

クロールや背泳ぎでは足首を柔らかく使うことを指導されるので、足首を固定することが慣れない人が多い理由です。

そのため、足首を固定する練習を何度も実践しましょう。

足の外旋運動を反復練習させる

足の外旋運動も普段の生活や、他の泳ぎでは存在しない動きなので、何度も練習しましょう。

外旋運動は座ってもできるの、テレビを見ながらなどリラックスした状態でも実践できるので繰り返し行いましょう。

お子様が外旋運動の動かし方がわからない場合は、親御さんが手を使って動かし方をアシストしてあげると良いでしょう。

足の親指を持ってあげる

水中で練習して、足の動きをアシストしてあげているときは、親指を持ってあげると良いでしょう。

親指を持たれていることで、足先に集中できるほか、足の内側を意識しやすくなり、指先を外側に向けやすくなります。

親指をつまむように持ってあげるとより意識しやすいです。

手を両足に常に添えてあげる

手を両足に常に添えてあげることで、足の裏を意識しやすくなります。

足の裏で水を蹴ることは感覚的にできるものではありません。

手でアシストしてあげることで、簡単に足の裏の感覚を感じやすくさせられるので、陸上で練習する場合も手を添えてあげましょう。

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あおり足に関連したよくある質問

水泳であおり足とはなんですか?

平泳ぎのキックにおいて、足の甲で水を蹴ってしまうことです。

平泳ぎの足はどこで蹴るのですか?

足の裏と側面で蹴ります。足の前側の筋肉ではなく、内側の筋肉で挟み込むように蹴ります。

平泳ぎで蹴るタイミングは?

顔が水面につく瞬間に蹴り始めるのが一番ベストなタイミングです。

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あおり足の私の経験

平泳ぎを習い始めるとまずはあおり足にさせないために足首を曲げることを徹底されるかと思います。

自分も例外なくプールサイドに寝そべって、足首を曲げて固定するように何度も指導されました。

特に指導された点は足の甲の付け根部分が固くなっているか、指で押されて確認されました。

この部分の硬さは足首をしっかりと曲げられているかのパラメータです。

指導してくださったコーチは足首を曲げることを意識付けさせてくれました。

そのおかげで私は最初からあおり足になりませんでした。

足首以外にもあおり足の治し方とコツをご紹介したのでしっかりと理解してあおり足を治しましょう。

平泳ぎ太郎

最後まで読んでくれてありがとう!他の記事も読んでね!

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